鎮静下(セデーション)内視鏡検査

 

鎮静下(セデーション)内視鏡検査とは?

セデーションとは、鎮静剤や鎮痛剤を使用して意識レベルや苦痛を感じる度合いを低下させる処置のことを言います。通常の内視鏡検査はセデーションを必要とはしないのですが、内視鏡検査に対しての苦痛の感じ方は個人差が大きいため、大変な苦痛を感じられる方や検査に対して大きな不安をお持ちになる方もおられます。

特に、過去の内視鏡検査において大変な思いをされた患者様は検査に対する不安感が大きいのではないでしょうか。

そのような患者様にご安心して検査をお受け頂けるよう、当院ではご希望される患者様にはセデーション下での内視鏡検査を実施しております。

あくまでも鎮静剤を用いた検査であるため、麻酔を使用した場合とは異なり、完全に意識がなくなるわけではなく、ウトウトした状態・少しぼんやりした状態での検査となるのが鎮静下(セデーション)内視鏡検査です。

 

入院の必要性

当院では鎮静下(セデーション)内視鏡検査を実施させて頂く場合、1泊入院して頂く(治療が必要となった場合は2泊以上になる場合もあります)こととなります。

検査に用いる鎮静剤には『呼吸抑制(呼吸が弱くなる)』、『ふらつき』、『頭痛』、『血圧低下』といった副作用があるのですが、多くの方は数時間で鎮静効果から回復されるものの、人によっては半日近く効果が残ってしまう場合があります。

鎮静下からの回復には医師をはじめ看護師も万全のフォローをさせて頂きますが、予期せぬ副作用が現れる可能性もゼロではないため、患者様の安全を考慮し、当院では完全に鎮静状態から回復して頂くために1泊入院して頂くこととなります。

 

鎮静下(セデーション)内視鏡検査のメリット・デメリット

鎮静下(セデーション)内視鏡検査には以下のようなメリット・デメリットがあります。

○鎮静下(セデーション)内視鏡検査のメリット

  • 検査時の苦痛が軽減される
  • 検査に対する不安が軽減される
  • 安静な状態が維持される

○鎮静下(セデーション)内視鏡検査のデメリット

  • 鎮静剤による副作用(呼吸抑制・ふらつき・頭痛・血圧低下など)
  • 行動制限がある(鎮静剤の効果が完全に切れるまで)
  • 鎮静下にあるため、検査の様子を自身で確認することができない
  • 入院が必要となる

 

鎮静下(セデーション)内視鏡検査の手順

入院

検査当日・検査前日のいずれかの日に入院して頂きます。入院につきましては入院案内のページをご参照ください。

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点滴

検査前に点滴を行います。

          

モニター装置と酸素吸入の装着

内視鏡室では検査ベッドに乗って頂いた後、腕に血圧計・SpO2モニター(血中酸素飽和度測定器)、胸に心電図モニターをそれぞれ装着します。検査中は一定の時間ごとに血圧を測定しますので、血圧計が一定間隔で締まります。また、鎮静剤による呼吸機能の低下を避けるため、あらかじめ酸素吸入用チューブを鼻に装着します。

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検査

鎮静剤投与の上、内視鏡検査を行います。詳しくは消化器内視鏡検査のページをご参照ください。

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内視鏡検査後のリカバリー

検査終了後はストレッチャーにて入院されている病室まで移動し、鎮静剤の効果が完全に切れるよう1泊(治療の場合は2泊以上になることもあります)入院して頂きます。医師もしくは担当看護師が鎮静下からの覚醒が十分であると判断するまでは、病室のベッドにて安静にしてください。

 

鎮静下(セデーション)内視鏡検査をご希望される患者様へ

まずは受診して頂き、診察時に鎮静下(セデーション)内視鏡検査をご希望されることをお伝えください。担当医師、看護師が詳しくご説明させて頂きます。